本当の敵は、自分の弱い心

 剣道は、相手と対峙して勝敗を決する武道です。

 しかし、本当に対峙しているのは、実は相手ではありません。

 自分の弱い心なのです。

 『先生は怖いし、稽古は厳しくていやだなぁ。1日くらい休んでもいいや』と思って稽古をさぼったら、それは自分の弱い心に負けたことになります。

 稽古中でも、自分より強い相手と地稽古をすると、つい『打たれたくない』と思って身体が委縮し、自分から打つことが出来なくなってしまいます。

 剣道は零コンマ何秒の差で勝敗が決しますから、委縮していては到底勝てません。相手に対する前に、既に自分の心に負けてしまっているのです。だからまず、恐怖心に打ち勝ち、時に捨て身になって跳びこまなくてはなりません。

 逆に自分の方が強いと思っている時は、油断から思わぬ1本を取られたりします。うぬぼれも、自分の心の弱さです。

 もちろん、力の差が歴然としていたら、気持ちだけで勝てるものではありません。それは、相手が自分よりも今まで沢山稽古をしてきたということです。自分の実力を素直に認めるのも、また勇気です。

 日常生活でも、嫌なことは沢山あります。そんな時に剣道で培った、自分に負けない精神力が役に立ちます。そして、その精神力を身につけるには、日ごろの稽古に精進して、それを自信に変えるしかないと思っています。

 みなさんも、剣道を通じて、困難に臨む強い心を養いませんか。

 事前申込不要、手ぶらでOK、初心者大歓迎です。

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剣知会

剣道には、交剣知愛(こうけんちあい)という言葉があります。これは剣道を通じて互いの理解を深め、人間的な向上をはかるという意味です。そして、あの人ともう一度稽古や試合をしてみたいと思うこと、またそう思われる人間になるよう稽古に励みなさいという意味です。  剣知会は、障がいのあるなしにかかわらず、一緒に稽古に励むことで理解、尊重し合いながら、互いの成長を喜び合うことを目的とした、剣道の団体です。