足さばきについて

 剣道の足は、右足が前で左足が後ろです。その形のまま、すり足で前後左右に動きます。例えば、前に進む時も左足が右足の前に出ることはありません。

 そして、進行方向にある足から動かします。つまり、前に出る時は右足から、逆に下がる時は左足から踏み出します。同様に右に行く時は右足から、左に行く時は左足からとなります。

 これを、送り足と言います。左上段の構えの時は左足が前になりますし、開き足(右足を左足の後ろに動かす足運び)や歩み足もありますが、稽古や実践ではほとんど使いません。基本的には常に右足を前にした送り足です。

 そして、左足は30度くらい、右足は紙一重くらいに踵を浮かせます。これは、素早く動くためです。

 踏み込む時は左足で強く床をけり、右足の裏で床を踏み鳴らします。この時、右足のかかとから着地すると、かかとを痛めてしまいます。音を出すのは主に足の裏の指の付け根あたりです。最初は中々良い音が出ませんが、慣れると「パン」と乾いた大きな音が出るようになります。

 実は打突が一本になるかどうかに、この足の音も大きく関係しています。気剣体が一致していなければ有効打突にはならないので、単に打突部位に竹刀が当たっただけでは一本になりません。「メン」や「コテ」の声と同時に大きな足の音がすれば、一本になる確率は高くなります(気剣体の一致については、別の時に詳しく説明します)。

 文章だけではなかなか伝わらないと思います。百聞は一見にしかず。稽古会で体験してみるのが一番ですね。

 剣知会の稽古では、スポンジリレーやすり足鬼ごっこなど、楽しみながら足さばきの練習が出来るメニューを用意しています。

 楽しみにしていてくださいね(^^)

 稽古会については、こちらをご覧ください。

剣知会

剣道には、交剣知愛(こうけんちあい)という言葉があります。これは剣道を通じて互いの理解を深め、人間的な向上をはかるという意味です。そして、あの人ともう一度稽古や試合をしてみたいと思うこと、またそう思われる人間になるよう稽古に励みなさいという意味です。  剣知会は、障がいのあるなしにかかわらず、一緒に稽古に励むことで理解、尊重し合いながら、互いの成長を喜び合うことを目的とした、剣道の団体です。